お茶漬けの味

美味しいものが食べたいいつも幸せであり続けたい目隠ししたあなたの耳元でお茶漬の味だけが語りぬべし
a:	お茶漬さらさら食ってったくれ、いっつも思うことがあんだっきっとっかさ、ツユと御飯のバランスてのは、んまーなかなか難しいやね。最初にツユなんかばっか飲んでったっくれ、アレ、御飯がいっぱい残らさっちゃって、まーずおかゆ食ってるみてーに何だかブヨブヨになっちゃうべよ。だからって御飯ばっかり食ってったっくれ、今度はやったらめったらしょっぱいあのツユ飲まなきゃなんねーべ。かぁー、それもやだべ
b:	なんで。俺はうまく食べてっつぉ
a:	いや、絶対そんなこたーねーと思うんさ。だいたいお茶で作ったお茶漬なんつーの食ったことすらなかんべ
b:	いや、俺は梅干し３つくらい飯の上さ乗っけて、お茶ぶっかけたりして食ってたりすっつぉ
a:	そんなのうめーんけ
b:	そりゃ、うめーよ。なんもない時なんちゃあ、案外満たされんさ
a:	んでも、お茶かけねーで梅干しだけでかっくらったてよかんべよ
b:	いや、そこはさ、あれ、お茶っつうもんが、まーず口当たりよくすっぺよっつーの
a:	んじゃ、お茶飲みながら飯食えばよかんべよ
b:	いや、違げーんだよ、飯がお茶に漬かってこそ、そりゃお茶漬っつーもんだんべよ
a:	んや、あの袋ん中に入ってるパリパリしたせんべーみたいのは何だい？
b:	何？せんべー？
a:	んーあの棒さ　・・・・・・蔑ろかーい
美味しいものが食べたいいつも幸せであり続けたい目隠ししたあなたの耳元でお茶漬の味だけが語りぬべし
b:	だいたい何だってこんなにおめーと、お茶漬について語りあわなきゃなんねーんだい？
a:	よかんべよ、まーだあのパリパリの、存在理由もわかんねーつーんだからよ
b:	だからよ、お茶漬の素だけ入ったーっつーんじゃなんだか味気なかんべ
a:	いや、そんなことねーべよ。さっきから、やったらめったらしょっぺーツが・・・
b:	いやそーじゃねーそーじゃねー、何でもねーよーでいて、商品としての価値っつーもんがあっぺ
a:	あんなパリパリに商品価値なんてもんがあんけ
b:	あたりめーだんべよ。あれがあるとないとじゃ、そりゃーきっと社運に関わるっつーの
a:	んーそんなに凄かったんかい。んでも、あれってたまーに歯の間にくっつかさっちゃったりすっぺ
b:	あー、んでも食ってっから、３時間くらいしてあれが、ポロッと取れる時の心地好さったらなかんべ
a:	そうかい、んじゃあの海苔はどう説明すんだい？
b:	あれだって、ほら、唇とかにべたーっと張り付いたりして、小指でポロポロやってっと・・・
a:	わかったよ。そんならお好み焼きの青海苔だってよかんべよ
b:	そこはよ、海苔が入ってこそのお茶漬っつーのが一般的だんべよっつーの
a:	おめーはさっき、梅干し３つとお茶かけたお茶漬、うめーっつったんべよ。んじゃ何かい？あのパリパリと海苔は蔑ろかーい